ライブレポ マスター・ヨーダ

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昨日は仕事のあとライブを見に行った。
学生のころから大ファンのドラマー、奥平信吾さんがライブをやるとのこと。
しかも岡淳さんがTenor。ベースは古木佳祐くんとなったら絶対に見逃す訳には行かない。
生徒さんのおつかれさまでしたという挨拶を置き去りにして、ヨダレをたらして横浜に走るのでした。はあはあ。

奥平さんは辛島文雄さんのバンドで20代のころから活躍してる天才ドラマー。
そのころの辛島さんのライブのCDがジャズ研で流行っててな。当時から何百回聴いたことか。シャープでエモーショナルで、ドラム素人のおれでもすごく印象に残って長年大ファンだったのだ。

そして今回初めて生音に触れられたのだが、いやもう、ほんとすばらしかった。すわりしょんべんです。
シャープ。とにかく音がきれい。音はでかいがひとつもうるさくない。陳腐な言い回しだけど「歌っている」。(これしか言葉が思い浮かばんのよ。)
もう、ドラムソロなんか2時間でも聴いていたいぐらい。
そしてねー、なによりもう、ふんわり包まれてるようなんだよね。

先日見に行ったジェフ・ワッツもそうだったんだけど、達人のドラムって暖かく、ふんわりと包まれてるようなんだよね。音はでかいのに。もちろんジェフなんかも爆音なのにふんわりとやさしい。言ってしまえば聴こえなくなっちゃうぐらいなのだ。
で、奥平さんもまったくそうだったのですよ。
ぼんやり口をあけて放心してしまう。で、ちょっと強いリフが入るとふとハッと目が覚める。我に帰る。
うーむ。あと一歩でお持ち帰りされてたかもしれない。あぶなかった。

そしてサックスの岡さんといえばおれにとってマスター・ヨーダに当たる師匠にして大恩人。ごぶさたしちゃっててほんとにスミマセン。

おれは自分で自分の音を、音でかい、良い音、太い音。岡淳直伝だぜ!・・・なんてうぬぼれがあったかもしれない。
が、久しぶりにヨーダ師の生音を聴いたらそんなおれのうぬぼれはみかんの皮の内側の白いビロビロ程度のものだったことを思い知らされるのです。はああ。
なんちゅうかもう、背中から音が出てるんだよね。楽器どころじゃねえのよ。
嗚呼これだ。おれが出したい音はこれなんだよなあ。
いや、ちょっとちがうな。こうやって音を出したいんだな。おれは。

お師様。ありがとうございました。久しぶりに聴いた生音は鉄拳制裁に等しい衝撃でした。
もっともっと修行して出直してまいります。

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