使用済みリードの再生
サックスプレイヤー諸氏。大変お待たせしました。
先日海外のブログで発見し、当ブログで紹介した「使用済みリードの再生方法」の続編です。
なるほど、これは面白い!本当だったらすごいかもしれない!と思い実際にやってみようと思い立ち予告していたのが前回までのあらすじ。
実は実験を済ませ、その動画も録画していたのですがやっとで公開です。
まずは前提として前回のブログをご覧下さい。
こちら
実験の前提
1、使用機材
リード:Rico Jazz Select 3M Unfilled
サックス:Alto, Selmar Mark VII
マウスピース:Mayer 6MM
リガチャー:Rovner
普段使用しているアルトの環境でそのまま実験してみました。(メイン楽器のテナーじゃなくてゴメン)
実際に半年以上使用して完全にヘタッたリードを2枚用意。
2、使用した過酸化水素水
オキシドール5%
(100mlのボトル。マツモトキヨシで200円前後。)
過酸化水素水の濃度に関しては一体どれぐらいのものを使えば良いのか?というのがまず最初の疑問でした。30%とかの高濃度のモノじゃないとだめかなー?
実際高濃度の過酸化水素水は劇薬指定になっており、なかなか簡単に入手はできないそう。(皮膚がただれる。爆発する!などの恐ろしい情報も!)
反面、3〜5%程度の低濃度のものは「オキシドール」として薬局などでも簡単に手に入るようです。
きっかけになった海外のブログの著者にメールで聞いてみました。
それによると「実際に実験映像の中で使っているのはドラッグストアで買った3%」だとのこと。
(実際のやり取りはこちら)
結局、簡単に手に入るオキシドールで実験を行いました。
(高濃度のものを試す人は自己責任でね!!)
実験映像
実験映像の解説
「実際に音を聴いてもらおう」というのが趣旨です。なるべく同じようなフレーズで比較できるように吹いてみました。
- まず死んだリードを吹いてみます。
- そのリードをオキシドールにつけ込みます。(約10分)
- つけ込んだリードを実際に吹いてみます。最初が冒頭で吹いた死んだリードその1。
- 最後に比較参考として、同じモデルのリードの新品を吹いてみます。
結論
「ちょっとはパリパリ感が戻るかも。200円あまりでこのぐらい戻るならちょっとやってみてもいいかな。」
と言う程度でしょうかね。
確かに少しは吹き応えが戻った感触はありました。吹き込める最大限度、キャパが戻った??という感触。でも正直なところ、劇的に再生するという感じはなかったかな・・・。
しかしこうしてしっかり録音してみると、なるほど少し音の芯が戻っているかな?なんていう気もします。
やはり第三者の目(耳)でしっかり見てみると新しい発見もあるものです。
よく言ってるのですけど、ぼくはあまり機材にこだわりが無い方なんです。「どんな楽器でもチカラでねじ伏せて吹いちゃうぜ!オラオラオラ!!」と言う感じ。賛否両論あると思うけど(否の方がすごく多いと思うけど)、あまり楽器に振り回されるのが嫌いなんですよね。そして自分の練習不足を楽器のせいにしたくないと思っていて。
そんな前提もあるので、細かい差は良くわからんわい。というのが正直なところ。
もし、おれはリードのコンディションに超うるさいぞ!おれにもやらせてみろやコラ!という人がいたらもっともっと違う、細かい評価が出るのかもしれませんけど・・・。
(実験の前提が間違っとる!というご指摘は甘んじてお受けします・・・。苦笑)
この手法によってリードメーカーが軒並み倒産してしまう!!・・・なんて言う事はちょっとなさそうですね。
まあ、手間もかかりませんし。費用も数百円ですからね。使用済みリードが数十枚たまってきたらちょっと試してみようかなって感じですかね。
異論反論、おれはこうだった!なんていうご意見あればお待ちしてます。
補足:
今回使用したオキシドールは完全に無味無臭でした。同じ発想で「イソジン」を試したプロの方がおりましたが、リードの再生以上に味とニオイでNG!だったそうです。確かにね!
その観点から言うと、オキシドールはまったく味や香りで影響は無い事はお知らせしておきます。
実際口に入れて吹いてみた自分ですが、未だに立って歩いていますので健康被害と言う点では問題なさそうです。ははは。
繰り返しますが、もし高濃度のヤツを試す人は本当に注意してね!自己責任でね!!