上を向いて歩こう

えっと、皆さんはもちろん「上を向いて歩こう」はご存知ですよね。
わが国が誇る大名曲のひとつです。
英語圏でもSukiyakiと呼ばれ親しまれています。

それこそビートルズやカーペンターズが書く曲のようにシンプルで心に響くメロディー。
とってもやさしくて和音とメロディーの動きが自然。
歌詞との調和がこれ以上ないぐらい。
もう一度言うけどホントに名曲中の名曲だよね。
実は。ぼくの生徒さんたちでもこれを吹きたいんだッ!て言う人はとても多いんだ。
ぼく自身も、ひとりで吹いてうっとりしちゃう曲のひとつだ。
去年は大変な災害もあって、復興へのシンボル。そして心の支えにこの曲が再び脚光を浴びてる。なんてのも聞きます。
さて、この隠れた国歌ともいえるこの曲。
この曲をモチーフにした映画があるってことは皆さんご存知でしたでしょうか?
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「上を向いて歩こう」 (1962年、にっかつ)
監督 舛田利雄
脚本 山田信夫
製作 水の江滝子(企画)
出演者 坂本九、浜田光夫、高橋英樹、吉永小百合
音楽 中村八大
若き九ちゃんが実名で主演。
もう一人の主人公は浜田光夫。
二人が少年鑑別所から逃げ出し、ともに苦悩し、努力し、挫折し、青春する物語。
舞台は高度成長期の昭和日本。高度成長の影のアングラな東京。賭場、ヒロポン、青春、汗と涙。
こういうの、「うっそくせー。気持ちわりー。くっだらねー。」って言う人も多いんだろうけどな。
俺はこういう人情話、浪花節がたまんなく大好きなんだよ!
うん。とっても面白かったんだ。
実はこの年末年始、体調崩して寝込んでたんだけどさ。
ぼーっとテレビ見てたらやってたんです。
何の気なしに見てしまったんだけどとても面白かったんだ。
オススメです。
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さて、このブログはミュージシャンのブログだかんな。それだけで終わんねーぜ。
このね、二人の主人公のうちのひとり、浜田光夫演じるリョウジはプロのジャズドラマー志望。
そう。この時代の日本で一番トンガッていてカッコイイ音楽ってJazzだったんだね。
かれは脱獄してかつての師匠であるプロドラマーを尋ね、当然のように裏の社会へと巻き込まれていくのです。
賭場、借金、ケンカなんてものがジャズとともに語られるのですが、その中でひとつ重要なキーワードとなるのが「ジルジャンのドラムセット」なのです。
冒頭からずっと語られる、物語の核のひとつとなるのです。
(「ジルジャン」ってシンバルだけじゃないの?ドラムセットもあるのかしらねえ・・・?劇中ではドラムセット全部を「ジルジャン」と称していましたね。だれか詳しい人おせえて。)
そう。よくさ、ジャズをモチーフにした映画を「ジャズ映画」なんて総称して語られるじゃない。
 イーストウッドの「Bird」、
 デクスターの「Round Midnight」、
 スパイク・リーの「Mo’better Blues」
 デニーロの「New York、New York」
 めずらしいソ連映画で「Taxi Blues」
日本では最近大流行した「スイングガールズ」これも立派なジャズ映画。
おお。裕次郎の「嵐を呼ぶ男」(1957)なんて文字通りジャズドラマーがスーパーヒーローの映画じゃねえか!
なるほどなー。やっぱりこの時代の日本。一番カッコイイ音楽はジャズ。そして一番カッコイイ楽器ってドラムだったんだねー。
いや、よく語られるこのジャンルだけどさ。
ぼくはこのにっかつの「上を向いて歩こう」もジャズ映画だなーなんて思うわけですよ。
そんな意味でもとっても面白かったです。学ぶところも多かった。
オススメです。とくにミュージシャン。とくにドラマーね。
チェケラ。
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なに?一番大事なジャズ映画を忘れてるって?フフフ。
それに気づいた貴兄は鋭い!実に鋭い!!
じゃ、次回それをご紹介しましょう。
フッフッフ。

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