世界を平和に

ふと立ち寄ったツタヤになんとずっと聴きたかった喜多八師匠のCDレンタルが!!
ひえええええ!!
超うれしい!!!
た、楽しみすぎる!!!
最近おれ、噺家さんたちを音楽家にたとえるのが楽しみなんだけど、喜多八師匠は誰だろな?う~~~む。
やる気なさそう・・・だいじょぶかしら?と思わせておいて最後はハンマーパンチの雨あられで聴く者をボッコボコにする。
だれだろう・・・。ベースのアヴィシャイ・コーエンとかかなあ。
トランペットのデイブ・ダグラスと彼のバンドもそんな感じかもね。
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いやー、実は先月ね、大手町落語会って、日経新聞主催の落語会に行って来たんですよ。
人生初生落語。
しかも名人ばかりでもう死ぬほど面白くって。
このレポートもしっかり書きたいと思ってるんだけどねー。
少々おまちくださいませ。
   +++++
さて、今日は五代目古今亭今輔師匠の新作落語、「ラーメン屋」を聴いたのです。
じつは以前、五街道雲助師匠の「夜鷹そば屋」を聴いてとってもすばらしくてさ。
この作品ってのは実は「ラーメン屋」の改作だったのです。
それで今回聴いてみて、改めてジーンときてしまったのですよ。
そう。実は雲助師匠が一発目だから、そっちの印象が強くてなー。
そっちメインの話になってしまいます。
「ラーメン屋」も「夜鷹そば屋」も人情話。
冷静に考えてみると、実にありきたりで、どうでもいいあらすじなんですよ。
むしろ、そんな奇麗事言うんじゃねーよ。へんだ。
・・・と思ってしまいそうなぐらい。
しかし!
おれはほんとに涙をしてしまったんです。
良い噺はいっぱい聴いてるけど、ほんとに涙があふれてしまったのは初めての体験だったんだよね。
そう、どうでもいい話を、しかも音声だけで人をここまでここまで感動させられるって、噺家さんってのは悪魔の使いなんじゃなかろうか?
登場人物の描き方の違い、セリフの間、リズム、すべてが完全無欠。
世界が見えるんだ。
そう。生の高座じゃなくてラジオだったんです。もし生で聴いてたらおれ、完全に号泣してたよ。
今更俺が言うまでも無いけどさ、これ、ほんとにすごい芸術だよ・・・。
そして、音楽家として学ぶところがほんとに多い。
All The Things You AreもStella By Starlightも古典落語だ。
これに命を吹き込み、客を泣かせるのは噺家さんの、そして俺の仕事だ。
BluesとかRhythm Changeなんて、「時そば」か「ジュゲム」だな。
当たり前すぎる基礎の基礎。でも基本にして究極。
クソにするのも大芸術にするのも演者次第。
達人がプレイするならたちどころに客席は歓喜の渦となるのだ。
   ++++++
話は戻るけど、こういう「夜鷹そば屋」のおじいさん、おばあさん、食い逃げのにいちゃんみたいな人が増えれば、世界は平和になると思う。
無差別殺人とか、幼児虐待とか、引きこもりとか、そんなものぁこの世から無くなるんじゃねえかと思うよ。
人を思いやる心とかさ、人生で大切なものってみんな江戸時代から語り継がれてたんだよ。
すげえことだぜ。そんなすばらしい国なんだなあ。なんて。
あ、ラーメン屋は新作だったね。
わははは。
でも、「文七元結」や「妾馬」とかにも、人生の秘訣っていっぱい詰まってると思う。
   ++++++
と、言うわけで次のライブは26日(土)渋谷ルミネマンのイベント。
18時からの予定です。
CD即売もありますよー。
ぜひいらしてください。

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