LA Triathlon 2011 – スタート~バイク

(本稿はLAトライアスロン2011のレースレポートです。できたら先に前のエントリー読んでね。)
さぁ!いよいよスタートだ!!

キャップの色ごとにグループ分けされ、テンポよく20~30人ずつぐらいスタート!
そう。意外と少ないんだよね。で出発の間隔が短い。
1番目のプロ/エリートクラスのスタートダッシュを見て大興奮!うっひょーい!
しかしこれがいかんのでした。ワナが待っていた。
思ったより早く自分の番来てしまって、スイムのウォームアップがほんの少ししかできなかったんですよ・・・。
おれのウエット、フルスーツなんだけど着かたがまずかった。スタート前水中で充分に水になじませれれなかったし、試泳ができなかったんだ。
試泳無し。これはウエットを十分に身体になじませることができなかったということ。結果として肩のところに余裕を持たせられなかったみたいでな・・・。これがほんとにまずかった。
さらに首のまわりがこすれて痛くて痛くて。通常これの防止のためにワセリンとか使うんですけどね。
自分はタテトラの時たっぷり試泳ができたんです。だから絶好調だったんだなー。
これが文字通りの致命傷となってスイムに尋常ならざる悪影響を及ぼしてしまうのです・・・。
はやる自分を抑えつついよいよスタート!以外と早く深くなって、泳ぎ始めた瞬間もう大変なことに。そうです!ウエットが邪魔して腕が回らないんだよ・・・。
普通なら浮力を与えてくれて、強力な武器になるはずのウエットスーツはとんでもない拘束衣となってしまったのです・・・。
いやもう、クロールなんてできゃしない。今回のレース、全体の70%は平泳ぎでしたよ。恥ずかしながら白状するけど。
それでも根性でクロールするんだけど、もう迷走迷走また迷走。
まずブイが見えないんですよね。ちょっとクロールするとすぐに見当違いの方向に行ってしまい、カヤックに乗ったマーシャルの兄ちゃん達が「そっちじゃないよ!おい!」って寄ってくるんです。とほほ。

スイムのコースはこちらを参照。一辺が600メートルぐらいあるわけだから遠いのなんのって・・・。
はるか彼方のブイが全然見えなくて、「ああ、地球って丸いんだな・・・。」とかわけの分かんないことを考えたりする。完全にラリってます。
そしてだんだんぼくの周りには色違いの帽子が目立つようになる。
そうです。あとのスタートのグループの人たち。まぁ、言ってみれば周回遅れですわ。えーん。
そんなこんなで絶不調のスイムパート。一種目めにして完全に折れるココロ。ロスのきったねえ海水飲みまくり。海中はというとまさに暗黒の底なし沼・・・。
明度が最高で海底まで良く見えたタテトラとは大違いですよ!
わはは。
とにかくカヤックに乗った兄ちゃんたちが寄ってくる。
「おい!大丈夫?大丈夫か??ギブアップする??」
「そっちじゃないぞ!こっちこっち!」
うっせ!うっせ!
・・・でも本当にギブアップしようかと思ったことも白状しておきます。
最後のコーナーを直角に曲がり、ゴールのある浜に向かうぜ!というラストの直線。沖の方は凪いでたんですけどね。浜に近づくと結構波が高かった!これが第二のワナ。
後ろからガーッと迫りくる大波!普通のトラリートなら波に乗ってラクチンに距離を稼ぐチャンスなのですが、そんな術は知らないオレ。これでしっかり溺れまくり。
波にぐわーっと飲まれた瞬間、ばっちり両足のふくらはぎが釣りました。見事に。
この瞬間はマジ溺れでほんとに生命の危険を感じましたよ・・・。シャレや冗談じゃなくほんとに死ぬな、と思った。
終わってみればスイム48分11秒・・・。今までの最低記録ですわ。わはは。
ていうか、一時間かかってないことにびっくり!!終わりの見えない、生死の間をさまよう1.5キロは2時間以上にも思えたものですよ。
水から上がり、なんとかトランジションへと。
もう完全にヒザがガクガクでした・・・。まっすぐ歩けなかったもんね。

ふらふら。
スイムのまとめ:
 ・スタート前、水中でのウォームアップは入念に!絶対念入りに試泳すること!
 ・フルスーツの場合、肩にたっぷり余裕を持たせること!じゃないと腕がまわらない!
 ・後方からの波に乗る方法を覚える!
 ・ヘッドアップも練習するぞ!

    ++++++
T1はもう、着替えるとか急ごうってんじゃなくて、しっかり座り込んで落ち着いて着替える。バイクシューズを履く。呼吸と折れたココロを復活させるのに注力。釣った足のマッサージ。
疲弊しまくった肉体にフルスーツのウエットを脱ぐというのはものすごい重労働。全然力が入らなくて一つも脱げないのですよ・・・。
ウエット脱ぐだけで3分ぐらいかかったような気がします。
(ここでウエットなど自分の荷物をバッグに詰め、わかりやすくゼッケン番号を張っておきます。これがゴール地点まで運んでもらえるのです。バッグもゼッケンのシールもEXPOでもらえます。)
とにかくしんどかった・・・。間違いなくスイムだけでタテトラの全行程を上回る疲弊度だったよ。
それでも精神力だけを振り絞ってなんとかバイクにまたがる!
それッ!目指すはダウンタウンの摩天楼だ!
・・・とカッ飛ばしたいところでしたけどね。もう完全に酩酊状態。ふらふらです。一つも踏み込めないんだ・・・。
「バイクに乗ったら少し休めるぞ!」とか思ってたけど冗談じゃない。初めの10キロは完全に使い物になりませんでした。
踏み込もうにもヒザがガクガク。
それでも「補給しなきゃ!」という強迫観念のままにジェルやショットなどを。水も多めに・・・。
しかし補給食を持つ手も震えてしょうがない。パッケージの封を切ることができないんだから。そのフラフラ具合はいかばかりか。わははは。
蛇行の連続で、やったら追い抜かされたよ。
「おーい!左から抜くぞ!抜くからな!」と何回怒鳴られたことか。
15キロぐらいかな。やっとまっすぐ走れるようになって落ち着いて風景など楽しめるようになったのは。

Veniceという東西にのびるメインストリートの一つ。
何度車で通ったかわからないVenice。
ぼくが何度通ったかわからないJazzBakeryもこの通りにあったんだよなあ。
そこを自転車で爆走する!なんとも気持ち良かったです。
ロスと言えば一番太陽が輝く町。しかしこの日は残念ながら曇天でした。まぁ、コンディション的には最高だったかもしれないけどね。
そう。やっとこの辺で風景とかいろいろレースを楽しむ余裕が出てきたかな。
トライアスロンってのは自然を、地球を感じる競技だといわれますが、こうして都市や異文化を身体で味わい・楽しむ競技でもあるなあなんて思った。
こうやってこの街を身体じゅうで感じることってなかなかできねえからなあー。
やっぱり公道レースってすばらしい。
5年ほど暮らしたこの街に、こういう形で帰ってくるとは思わなかったなあー。気持ち良くて、ちょっと切ない。
ホームシックだぜ。ううう。
後半はFairFaxを経てOlympicをひた走る。ちょっとガラの悪いコリアンタウンなどを突っ切る形。地図で見る通りひたすらにまっすぐだ。
もうちょっとでダウンタウンに到着、というところで折り返し。Fairfaxまで戻ってさらに折り返す形になります。
アップダウンはほとんどない、と言いましたけどこのへんでちょっとダラダラ登りがあり。ま、砂浜からダウンタウン行くんだからね。全体としてゆるやかーな登りになってるのは当然と言えば当然か。
繰り返しちゃうけど、あきれるぐらいまっすぐなバイクコース。コース図から予想できたね。
これはTTバイク&エアロポジションの恩恵は計り知れないよ!
次回は自慢のファニーで出るぜ!
前半はひざガクガク。中盤はまあまあ踏み込めたけど最後の5キロぐらいはやはりスイムのダメージの蓄積か。あまり飛ばせなかったなあー。悔しい。
終わってみればバイクパートのタイムは01:21:28
タテトラより約6分早かった。タテトラより良かったことが意外。だってほんとにスイムがダメすぎてダメージがハンパじゃなかったからね・・・。

バイクまとめ:
 ・ほぼ直線!コーナーはほとんど無し!と言っても過言ではない。TTバイクならその利点が多いに活かせるコース。
 ・登り下りもほとんどなし。
 ・路面状態:一部あまりよろしくない。空気圧の設定は慎重に。
 ・ハンドルのエンドキャップは必ずつけること!

うわ。またしてもくっそ長くてごめん。
T2とランはまた次回にしちまおうか。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です