1/26/2012 @楽屋、中目黒
久しぶりにお師匠様のライブを見に行った。
国内最高峰サックスプレイヤーが集結する戦慄のアンサンブル、サキソフォビアだ。
http://saxophobia.papi4.com/
これにヴォーカリストの酒井俊さんがゲスト参加。
そりゃもう悪いわけがない。2ndしかいられなかったが、素晴らしいライブだった。
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さて、ちょっと話はさかのぼるんだけど、去年3月27日、お師匠様が主催でストリートチャリティーライブが開催されました。@新百合ヶ丘。
国内トッププロが集結するものすごいライブでした。
http://mockhillrecords.com/charity.html
実際ぼくも足を運びましたが、ほんとにありえないメンツによる大変な演奏でした。
とんでもない数のオーディエンスが集まり、すごい額の義捐金が集まりました。
岡師匠の人徳、行動力に改めて脱帽であります。
この時、すべての演奏が素晴らしかったのは言うまでもないのですが、特にすごかったのが酒井俊+サキソフォビア(-1)だったのです。(この日はアルトの緑川英徳さんが参加できず。)
酒井さんがすごいシンガーだというのは前から承知しておりましたが、この日の一曲は「満月の夕」。
実はこれ、95年の阪神大震災の時、ソウル・フラワー・ユニオンとヒートウェイブが共作した大災害を歌った曲。
(ソウル・フラワー・ユニオンによるオリジナル演奏。)
http://www.youtube.com/watch?v=lgj3bPBaE4s
(ヒートウェイブ版。)
http://www.youtube.com/watch?v=UShGrQZHeEs
(ガガガSPによるパンクバージョン。これも好きだ。)
http://www.youtube.com/watch?v=gjNQCg58_rE
酒井さんはこの曲をシングルでカバーし、以前からレパートリーとしていたんですね。
(酒井さんのカバーによるレコーディングバージョン)
http://www.youtube.com/watch?v=cTgQY-QzQY8
この野外チャリティーライブは東北大震災の数週間後。
大災害(阪神)のあとの焼け野原とその上に輝く満月を歌ったこの曲はまさにこれ以上ないタイミングだったかと思うのです。
(恥かしながらぼくはこの曲を存じ上げておりませなんだ。酒井さんがこの東北大震災の後に書き下ろしたのか?なんて思ってしまいました。)
さあ、この名曲が狂気のサックスアンサンブルに伴奏され、このチャリティーライブで奇跡のような名演が生まれました。
絞り出すように歌われる被災地の情景がほんとに聴く者の胸を打つのです。
そしてサックス隊はビート出すではなく、ロングトーンをメインに、空間を生かし浮遊した伴奏で、これでもか!というぐらいこの曲の世界を盛り上げるのです。
そうだなー。あれはサックスじゃねえ。「叫び」だったなあ。陳腐な形容でスマン。
(聞けば、まったくのアレンジ無しだったとか!すごい・・・。信じられない。
否、到底計算されて作り出された空気感・世界観ではなかった。)
バカみたいに口をあけて聴いてるおれは・・・比喩とか形容ではなく、ホントに涙してしまったのですよ・・・。
歌詞の一つ一つが突き刺さる。
いろんな言葉にならない感情で文字通り胸がいっぱいになってしまった。おれ自身が叫びだしたかったよ。
さて、この奇跡の演奏がYoutubeにありましたのでぜひご覧ください。
(実際の新百合ヶ丘のライブの模様。w/サキソフォビア-1)
http://www.youtube.com/watch?v=_YgTTHpZkTg
この映像でも相当すごいんですがね、その場の空気とその生音のすさまじさと来たら・・・。
ほんとに表現のしようがないよ。
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さて、話は中目黒に戻ります。
ぼくはこのメンバーでのライブがあると聞いた瞬間、もちろんよぎったのは「新百合ヶ丘の奇跡」。
もしかして、もしかしてもう一回聴けるかなー・・・と思って足を運んだのですが、聴けたんです!聴けました!
ああ、本当に良かった。すばらしかった。
生きてて良かった。