今週の基礎練習

すべての音楽家におすすめしたい基礎練習を紹介したい。
ああ、なんて役に立つ日記なんだろ。
どんな楽器も必ずスケール練習はやるよね?
今日からぜひこれを取り入れていただきたい。
効果絶大です。
まずは譜例を見ていただきたい。
楽器が手元にある人はぜひ弾いてみよう。


そう。おなじみ某猫型ロボットアニメの主題歌のイントロである。
これが実に難しい。
そして非常に高度で理にかなった音楽理論が隠されているのだ。
あなたのインプロに役立つこと請け合い。
それでは説明に入りたいと思う。
(コードは便宜上つけました。あってるかどうかわからない。)
*1
シンプルに3連譜でダイアトニックの音をルートから下がる練習。
オルタードだのペンタトニックだのといってもやはり最後はダイアトニック。
こういうシンプルなフレーズは強さが宿る。説得力があるのだ。
たとえばパット・メセニーなんかドレミだけで美しいメロディーを作る天才だ。
*2
ここはジャズ演奏者に一番に強調したい箇所。
唯一ノンダイアトニックのC#の音に注目していただきたい。
強調したい音の半音下からのアプローチである。
美しい、流れるフレーズを作るうえで避けて通れない超重要テクニック。
強調したい音を強拍(ダウンビート)に持っていくために絶対に必要な技法。
一番と言ってよい位良く使われる手法で、なかなか使いこなすのが難しいこの技。
ダイアトニックのスケール練習だけやっているとなかなか出てこないんだよね。
Dへの流れるような美しい解決感を味わっていただきたい。
*3
スケール練習に飽きたあなたにぜひ挑戦していただきたい難パターン。
いわゆる3度飛ばし練習(譜例2)に三連でダイアトニックの装飾音をつけるという非常に高度なコンビネーション。簡単そうに見えて実に難しい。


*4
ご存知クロマチックスケール。
このスケールをこよなく愛したセロニアス・モンクはこのアニメからヒントを得たという。(うそうそ)
Dmというコードも便宜上つけたけど、このスケールDに始まりDに終わるところからiim7のコードを強く示唆していると思われる。
もしくはV/V。G7へのセカンダリードミナントのD7。
半音スケールの不安定さ。そして強拍にコードトーンを持ってくることによって強くドミナントの力を示している。
こうしてみるとクロマチックスケールは実に有用な道具であるということがお分かりいただけるだろうか。強拍にコードトーンをもって来さえすればどんなコードにも適応できる無敵のスケールなのである。たぶん。
   ++++++++
以上で今日のレクチャーを終わる。
ご静聴ありがとう。
ぜひ12キーすべてでチャレンジしていただきたい。
メトロノームで一音一音を正確に。
目標はテンポ90。
さあ、恥ずかしがらずに。
実はジャズ研時代にすこしはやってたんだよね。
ロスでもよく練習してたけど日本人には笑われた。でも、ほんとに難しいんだってば!
最近はメロディックマイナーで吹いたりしてます。

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