ストリングカルテットでジャズだぜ。
バイオリン、ヴィオラ、チェロ等の弦楽器でのとんでもないすごいアドリブ。
4人で繰り出すすごいグルーヴ。
実に練られたクールなアレンジの数々。
弦楽器のパワー、表現力の豊かさ。
インプロビゼーションの楽器としての可能性。
・・・のTurtle Island String Quartetの新作。
タイトルからもわかるようにジョン・コルトレーン曲集です。
かなり期待して買ったけど、以外におとなしいなーと言う印象です。
TISQといえばぶっとびバカテクですごいアドリブ、グルーヴ、そして「ほーれ、弦楽四重奏でこんな曲をやっちゃうもんね。ヘイヘイ。」という常識をバカにしたようなところがすばらしいと思っていました。
しかし、ジャズに限定してしまったことでそのぶっ飛び加減がちょっと薄れてしまったかなという感じです。
ヴィオラプレイヤーが変わったというのも大きいかもしれないなぁ。
あと、TISQにしてはアレンジがやや単調であるなあと感じます。
原曲とまったく同じのアレンジとかあるんだよね。
総合的に見て、タートルならではの油ギトギト感がちょっと希薄。
と、いうことで☆3つ。(5点満点)
でも、それを差っ引いても充分以上に楽しめるアルバム。
Moments Noticeなんか実にバンドのサウンドにあってるし、Countdownですんごいアドリブが聴ける。
オリジナルのModal Traneはクールなふんいきで最高。
弦楽四重奏でこんなことが、ジャズができるんじゃなー。とびっくりすること間違いなし。
これを聴いて気に入った人は昔の諸作品を絶対オススメします。
“The Art of Groove”
“A Windham Hill Restrospective”
“Who do we think we are??”
など。
なんとブレッカーブラザーズからパット・メセニーまでやってるのだ。
そして彼らの代表曲である”A Night in Tunisia”, “Seven Steps to Heaven”をぜひぜひ聴いて、ひっくりかえってもらわねーと!