初心忘るべからず

tomato

先日、新規の生徒さんと初めてお会いして楽器の選定に行ってまいりました。
狙うはなんとバリトンサックス!

いくつかお店を巡って、最終的にヤナギサワの992(ぼくと同じ!)をお買い上げ。お持ち帰りとなりました。うひょーっ!

ぼくと同年代の男性の方だったのですが、ズドーンと大きな、キラッキラの楽器を目の前にした時のあのキラキラした瞳はなんとも忘れられません。
楽器屋さんの試奏室で、ちょっとレクチャーして吹いてもらったとき。バリトンの太くて、ブロンズ製992のまろやかな音が炸裂した時の生徒さんの興奮した様子は忘れられません。

嗚呼、音楽家冥利に。音楽先生冥利に尽きると言うものです。

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この家業をやってると、こういう場面ってのも何度かご一緒させてもらうんですよね。
その人が初めてナマのサックスに触れる瞬間。
これからの人生の相棒と初めて触れあう瞬間。
初めて音が出せて感激する瞬間。
前歯を通して頭蓋骨を貫通するその振動に驚く瞬間。
これからの長く険しい、イバラの道の、苦難と悶絶と歓喜のサックス人生を歩む、まさにはじめの一歩。その瞬間。

きれい事ではなくて、その人の音楽人生を左右する大事な瞬間だなあ、なんて思うわけです。
この生まれたばかりのサックス戦士がこの楽器と音楽を好きになってくれるかどうか。その最初の舵取りを任されたわけだから、先生の責任はとんでもなく重いなあ、なんて感じるわけです。

指揮者の柴田大介氏は、
「おれは医者だ。演奏のときは客の命を預かる気概で望む。」
と言っておられました。

多少大げさな気もするけど、ほんとにそうだよね。否、そうあるべき。
そして音楽先生もそうあるべき、なんて思うわけです。
がんばります。

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そしてぼくもかれこれ20年前、自分のサックスを買ったときは嬉しかったなあー。抱いて寝たもんです。
あのときの情熱とか感動とかを思い出して、なんだかハッとしてしまうのです。
初心忘するべからず、と申します。この言葉の意味とは少し違うかもしれないけど、あの20年前の気持ちを思い出して明日は練習しようと思うのだよ。

先生先生とエラそうに言うけれど、生徒さんに教えられてるのはぼくなんですよ。実は。
がんばります。

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そんな命がけの気概で望みます。
次のライブです。
新プロジェクトが目白押しの3月、4月です。ぜひどうぞ。

3/14(fri) 沼袋オルガンジャズ倶楽部
innnocrossing
中田高弘(g), 高山伸理(p), 牛山健太郎(b), 山本亮(ds), 平子健介(sax)

3/22(sat) 中野坂上 aja
山本賢介 Funk Special
(新企画!ごっついFUNKセッションになる予定です。おすすめ!)

3/24(mon) 銀座 月のはなれ
鈴木史門(p), 平子健介(ts)

3/26(wed) 新大久保 Blue
innocrossing
中田高弘(g), 高山伸理(p), 牛山健太郎(b), 山本亮(ds), 平子健介(sax)

4/5(sat) 渋谷Cocoon
辰巳浩之(ds), 牛山健太郎(b), 平子健介(ts)
(SNDネモト企画、平子リーダーライブ!おすすめです!でもオールナイトのイベントなので注意。)

4/6(sun) 下北沢モナレコード
nodamotoiレコ発

さらにさらにまだまだ秘密の新企画がありますのでお楽しみに。

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